人生という名の遊び場で、いま、ここを活かされ、すてきに活きる

時代の本質をとらえた、心に残るすてきなメッセージ[構想、視点、こころ]と、新たな気付きをあなたに届けます。みずみずしく、活き活きとした、すてきな旬(ときめき)を一緒に探しにいきましょう。      ◆◇たきがみ博士が選ぶ”すてきなメッセージ”のおすそわけ◇◆

2012/06

     120617

       新訳 成功の心理学 人生の勝者に生まれ変わる10の方法 
            著者 デニス・ウェイトリー   ダイヤモンド社 


■人生は、練習試合ではない。毎日があなたの公式戦なのだ 
人生をシーズンの最後を飾る“ビッグゲーム"や、公式戦に向けての“練習試合"だと考えていないだろうか。 
じつは、人生というゲームは、歩んで来た日々そのものが“ビッグゲーム"だったのか……。多くの人は、残された時間が少なくなってはじめて、この事実に気が付くのである。 
しかし、たとえ人生の折り返し地点を超えた人であっても、手遅れな年齢などない。起死回生の一発だってある。 
人生ゲームは、一発逆転。最後に笑う者こそが勝者なのだ。 

■「傍観者」「敗者」、そして「勝者」、今のあなたは・・・ 
人生という名のゲームには、3つのタイプが登場する。 
勝利によって責任を負うことを恐れ、他人の行動をただ眺めている人は「傍観者」。大多数の人がこれに当たるといっても言い過ぎではない。 
「敗者」は、“のような"人であることを望む。人をうらやみ、批判を行ない、そして自分自身をさげずんでいるのだ。 
しかし、人生の「勝者」は彼らと違う。自分だけではなく、多くの人の利益になる目標を定め、到達に向けた努力に励むのである。 

■平均的人間が傑出した勝者に生まれ変わる10の方法 
「勝者」とは、裕福で恵まれた生活を送る人ではない。真の“勝利"とは、ただ自分の持っている能力を、自分なりにとことん追及することを示す。 
誰もが生まれつき備えている潜在能力を生かし伸ばすこと。そのために、特別な才能など必要なく、大切なのは、今日からできる「心構え」の実践だ。 


◇自分の持てる能力をとことん追求する 

すべての人間が生まれつき平等であるわけではない。平等とは創造主につくられた権利ではない。しかし、自ら選んで不平等になる権利は誰もが平等に持っている。私たちは、逆境の中から生まれた偉大な勝者に、何度となくお目にかかっているはずだ。 


◇ストレスとつき合い、適応力を養う 

日々のストレスに対する適応力を身につける最良の方法は、「ストレスはあって当たり前」という認識を持つこと。まったくストレスのない生活など考えられないのだから、ストレスを回避しようとせず、ストレスそのものを暮らしのプログラムに組み込んでしまえばいい。 


◇変化を恐れるな 

自分自身の目標や目的を設定できない人は、世間の価値基準をそのまま鵜呑みにし、それに縛られる。そして、何事も世間の基準に照らし合わせて、その通りでなければならないと思い込んでいる。 
その結果、自分の目標をはじめから現実離れした高さに設定する。目標を高く持つことは悪いことではないが、高い目標を達成するためにはステップが必要なことが念頭になく、失敗を繰り返す。 
失敗するから、また失敗するんじゃないかと考えてしまい、変化を恐れるようになり、努力することも放棄しあきらめてしまう。 


◇自分に確信を持て 

一つの成功が次の成功を生む。勝者とは、過去の成功を思い起こし反芻するが、失敗はきれいさっぱり忘れてしまえる人のことだ。 
失敗やミスを経験として生かしこそすれ、いつまでもそのことに固執して考え込んだりはしない。 
だが、ほとんどの人は過去の失敗にとらわれ、成功体験は忘れてしまい、自信を失っていく。しかも、失敗を覚えているだけでなく繰り返し思い出し、深く心に刻み込んでしまう。そして、折に触れ、自分自身を責めるのだ。 
自信は成功体験の積み重ねで作られる、失敗にとらわれると、うまくいくものもうまくいかなくなる。 


◇成功している自分になり切る 

パーソナリティや行動を完全に変化させるには、まず自己イメージの変換が必要だ。加えて、ライフスタイルの変換が補強されれば、ほぼ長期にわたっての行動様式の変換が可能となる。 
行動、パーソナリティ、達成レベルはたいてい自己イメージと一致している。 



プロローグ 成功者の条件 
第1章 積極的な自己認識 
第2章 肯定的な自己評価 
第3章 率先した自己コントロール 
第4章 モチベーションを高める 
第5章 大胆な自己期待を持つ 
第6章 どん欲な自己イメージづくり 
第7章 明確な目標設定 
第8章 活発な自己訓練 
第9章 豊かな人生観を描く 
第10章 印象的な自己表現 

  120603

■俺も動こう、何かをやろう 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 

 午前6時、新宿駅東口広場。 
 ここから僕の1日は始まります。 

 日本一、いや世界一往来が多いといっても 
 過言ではないこの広場のゴミを拾い、 
 それから大学に行く。 
 そんな生活を始めて約半年が経ちました。 

 きっかけは1本の映画でした。 
  
 帰省した折、兄から 
「『107+1 天国はつくるもの』っていう映画が 
 あるらしいんやけど、観に行かへん?」 
 と誘われたのです。 

 怪しいタイトルだなと思いながらも、 
 特に用事もなかったので観に行くことにしました。 
  
 そして、号泣でした。 

「一人が動けば世界は変わる」という 
 メッセージが込められた 
 そのドキュメンタリー映画を観ながら、 
「俺も動こう、何かをやろう」と思った時、 
 ぱっと頭に浮かんだのが、ゴミが散乱している 
 新宿駅東口広場だったのです。 

「俺、毎朝6時から新宿の東口のゴミ拾いやるわ」。 

 上映後、興奮気味に兄に宣言すると、 
「闇雲にやっても続かへんぞ。 
 期間を決めてやれ」と言います。 

「じゃ、1か月間やる」と約束し、 
 帰京後すぐ開始したのでした。 



■あるホームレスとの出会い 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 

 しかし、現実は厳しいものでした。 
 そもそも9時、10時に起床するような 
 怠惰な毎日を送っていたのです。 

 毎朝5時に起きるだけでもつらいのに、 
 時は11月上旬で、拾っても拾っても 
 落ち葉が舞い落ちてきます。 
 次第に寒さが厳しくなる中、 
 忘年会シーズンへと突入し、 
 通常のゴミはもちろん、 
 ねずみやカラスの死骸、 
 女性の下着、注射針など、 
 考えられないようなものまでが捨てられていて、 
 集めたゴミは10袋以上にも膨れ上がりました。 

 友人のアイデアで「一緒に掃除してくれる人募集」 
 と書いたダンボールの看板を首にかけていましたが、 
 通りすがりに「なんや、あいつ」と言う人、 
 目の前でゴミを捨てる人、 
 時にはせっかく集めたゴミを蹴飛ばす人もいました。 

「もう止める、明日は止める。 
……でも、1か月経たんうちに止めたら負け犬や」 

 200回以上そんな心の問答を繰り返し、 
 葛藤がピークに達した頃でした。 


 ある朝、いつも通り一人でゴミを拾っていると、 
 気がついたら一緒に拾っている人がいるのです。 

 突然現れたその人は、新宿駅に寝泊まりをしている 
 ホームレスの“石浜さん”というおじさんでした。 
「君が毎日掃除しているのを見て、手伝えないかと思って」 
 と言って、以来毎日来てくれるようになった石浜さんは、 
 少し足が不自由で、ベルトがゆるいのか、 
 いつもズボンからお尻を半分のぞかせながらゴミを拾っていました。 

  
 ところがある朝、 
 僕のほうが寝坊してしまった時がありました。 
 急いで駆けつけたものの、 
 新宿に着いたのは8時近かったと思います。 
 広場では石浜さんが1人で足を摺りながら 
 ゴミを拾ってくれていました。 

 俺が行かなかったら、 
 石浜さんは1人でやることになるんだ──。 

 いま振り返ると、その頃から「つらい」とか 
「やめたい」という思いが消えていったように思います。 

 すると不思議なことに、道行く人に 
「毎日ありがとう」とか「ご苦労様」と声をかけられたり、 
 時には温かい飲み物を差し入れてくれる人まで現れました。 

 そして「手伝います」と言って、 
 一緒にゴミを拾ってくれる仲間が1人、 
 2人と増えていったのです。 

 そうなると段々楽しくなってきて、 
 クリスマスの頃には 
「俺、このゴミ拾いはずっと続けていくんだろうな」 
 という確信を持ち始めていました。 



■一灯照隅の生き方とは? 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 

 しかし、ちょうどそんな時でした。 

「あれ、きょうは来ないのかな」と思ったその日から、 
 石浜さんは来なくなってしまったのです。 
 現れた時と同じように、突然ふっと姿を消してしまいました。 

 もしかしたら石浜さんは、 
 僕がゴミ拾いを続けられるように 
 神様が姿を変えて現れてくれたのかもしれません。 

 もしもあの時、石浜さんが現れなかったら、 
 たぶん今日まで続けてこられなかっただろうと思うのです。 

 そうして半年が経過したいま、 
 新宿東口広場のゴミ拾いは、 
 同世代の大学生を中心に少しずつ 
 仲間の輪が広がってきています。 
 それぞれの都合に合わせて参加してくれていますが、 
 申し合わせなくても毎日10人前後が集まるようになりました。 

 2時間かかっても終わらなかったゴミ拾いも 
 1時間で終わるようになり、 
 ゴミの量も半分以下になりました。 

 ここまできたらこの広場を 
 ゴミ1つ落ちていない場所にしたいと思い、 
 現在は東京都と連携して対策を取りながら行っています。 

 ゴミ拾いを続ける中で気がついたことが1つあります。 

 よく「人生を変えたい」 
「幸せになりたい」と言いながら、 
「何をしたらいいかわからない」 
 という人がたくさんいます。 

 実際、以前の僕もそうでした。 

 熱中しているものもないし、友達と遊びたいし、 
 ダラダラしているほうが楽だと思い、 
 人生を変えたいと思ってもその1歩を踏み出せずにいました。 

 しかし人生を変えるには、 
 会社を起こすとか、 
 メジャーデビューするとか、 
 そんな大きなことをしなくてもいいのです。 

 ゴミ拾いのような、やる気になれば誰にでもできる 
 小さなことを着実に積み重ねていく。 
 そうすれば絶対に人生は変わるし、 
 幸せになれると実感しています。 

 毎朝元気に挨拶をする、 
 花に水をあげる、 
 お母さんの家事を手伝う。 
  
 自分ができる小さなことを積み重ねていけば、 
 それによって必ず自分の人生は輝き出す。 
 それがゴミ拾いを通して得た学びであり、 
 一灯照隅の生き方ではないかと思っています。 


 荒川祐二(上智大学4回生) 
 『致知』2007年7月号「致知随想」 

このページのトップヘ