◇認知症の予防と対策 [漢方の知恵袋]
日本は世界でもトップクラスの長寿国。せっかくですから、なるべく病気をせず、自分の力で元気に長生きしたいものですね。
年々進む高齢化社会の中で、介護の制度や施設は徐々に充実してきました。とはいえ、老後もできるだけ自分の力で生活を維持できることが理想です。特に、「認知症」は本人にとっても家族にとっても大きな負担になり、だれもが避けたいと思うのではないでしょうか。
認知症という病名は中医学にはないものですが、「健忘証」「鬱証」「不眠証」「呆証(判断力・思考力の低下)」など、認知障害として考え、予防・対応することができます。
このような原因は、大きく分けて4つ。まず、血の流れが滞る「瘀血」の状態になると、脳への血流をさまたげることから、痴呆の症状につながります。
また、腎は脳の働きと深い関わりがあるため、腎の精が不足する「腎虚」の状態になると、脳の機能低下に。そのほか、脾胃が弱く全身の気血が不足する「脾気虚」、ストレスなどが原因で気が滞る「肝鬱」の状態も、認知症の原因となります。
また、腎は脳の働きと深い関わりがあるため、腎の精が不足する「腎虚」の状態になると、脳の機能低下に。そのほか、脾胃が弱く全身の気血が不足する「脾気虚」、ストレスなどが原因で気が滞る「肝鬱」の状態も、認知症の原因となります。
西洋医学では大きく「脳血管性認知症(脳血流量の低下)」と「アルツハイマー型認知症(脳の委縮)」に分けられますが、「瘀血」や「腎虚」といった原因から考えても、それぞれ活血(血行改善)、補腎の方法で予防・対応することが可能です。
少しずつ身体の機能が衰え始める中高年以降は、特に腎や肝、脾といった臓器を養うことを心がけ、認知症の予防につなげましょう。
老後は「本物の人生」。毎日を楽しく健やかに
老後は「本物の人生」。毎日を楽しく健やかに
認知症をはじめとするさまざまな老化現象は、年齢を重ねることでどんな人にも現れるもの。もちろん老化を止めることはできませんが、健康を保つ工夫をしたり、余裕ができた時間を楽しく過ごしたりと、自分次第で老いと上手に付き合うことはできるものです。
認知症を予防するためにも、毎日をイキイキと前向きに暮らすことはとても大切なこと。例えば、趣味や会話の時間を増やす、1日1回は笑う、といった良い刺激を与えることは認知症の予防につながります。花や緑を楽しんだり、温泉でゆっくりしたり、そんな自然との触れ合いもいいですね。
また、左右の手を交互に使って歯みがきをしたり、両手で肩をもんだりすると、脳を鍛えることがきます。食事はうす味、加熱を心がけて、ゆっくりと気持ちよく食べましょう。
老化への焦燥感、不安感などでストレスを溜めることは禁物。江戸時代には、仕事をする必要がなく、自分の好きなことを存分に楽しめる老後こそ「本物の人生」と考えられていたそうです。
より長生きになったわたしたちも、そんな風に楽しく元気な老後を過ごしたいものですね。
★漢方の知恵袋
★ 脳の血流増加で、認知症を予防&改善
より長生きになったわたしたちも、そんな風に楽しく元気な老後を過ごしたいものですね。
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