ガン腫瘍組織は生命の安全弁である

          <病気は、血液の汚染と体温の低下が原因>

風邪をひいて、発熱し、発汗し、せきや庚が出、下痢や嘔吐を起こすのは、こうして体内の毒素を体外に排出しようとする「排毒」現象なのです。
がんも同じです。体内の毒素を一カ所に集め、そこから排毒しようとして腫瘍が形成されます。

さまざまな食品添加物、農薬や化学肥料によって汚染された農作物はもとより、日常何も気にせず口にしている肉、卵、牛乳、乳製品、魚など長い年月の間に毒素として体内に蓄積されると、がんなどの病気の形をとって体外に排出しようとします。人体のもつ自然の排毒機能が働くわけです。

体内の毒素が一カ所に集まって形成された腫瘍、つまり、がんはある時期になると溶けて体外へ流れ出します。
しかし、さらに毒物を摂取しつづけていると、がんはどんどん大きくなっていく。それなら、そのがんを臓器ごと、胃がんなら胃を切除してしまえというのが、現代医学の外科手術療法です。
*機械が故障したら、その箇所を修理するか、部品を交換すればよい。それと同じように、人間の体も障害を起こしたと考えられる臓器を修理する。こうすれば病気は治る、これが手術療法の考え方です。

がんの病巣と見なされる臓器を外科手術で切除したとしでも、先にのべた体内の毒素はいぜん蓄積されたままです。ですから、体はその蓄積された毒素を排出しようとして、ふたたび毒素を一カ所ないし数カ所に集め、腫瘍を形成します。がんの再発が、これです。

ガン腫は、実は体がつくりだした「浄血装置」なのです。つまり、血液が汚れに汚れてしまって、このままでは命もあぶなくなるというときに、このガン腫ができて血液をきれいにする働きをするのです。
血液が汚れるというのは、こういった毒素が血液のなかに入りこむことです。この毒素は腸のなかでつくられるのですが、その結果できるガン腫というオデキは、その血液をきれいにするための浄血装置です。
もし、ガン腫をつくってくれなかったら、人間は汚れた血液のまま、急転直下、死んでしまわなければなりません。ガン腫ができるおかげで、生きのびることができるのです。
以前、敗血症という病気で死ぬ人がたくさんいました。これはいわば血が腐る病気です。この病気は、まず腸のなかで異常発酵がおこって、毒素や老廃物がたくさんでき、それが血液のなかに入ると、血液中に細菌が大繁殖して、血液はどんどん腐ってしまうのです。こんな状態になった人は、まず一週間とはもちません。たいてい二日か三日で死んでしまいます。
この病気がいまではバッタリ姿を消してしまったのです。それは、人間の体がガン腫という浄血装置をつくって、それに対処することをおぼえたからです。
敗血症では二~三日であの世行きとなる人が、ガンというオデキが体内にできたおかげで二~三年は生きのびられるようになったのです。
この間に心を入れかえて、血液の汚れを治すために積極的に努力し、生活改善をはかれば、ガンは治ってしまうのです。血液がすっかりきれいになれば、体がやむなくつくりだしたガン腫はお役御免になり、自然に消えていってしまいます。

食事療法などを提唱、実践している医師たちは「ガンは〝ゴミ袋〟だ」と言う。つまり体内に微量毒物がジワジワと侵入してくる。これは血液を汚し、そのままでは血液が腐敗し敗血症をおこしてしまう。すると一週間ほどで死んでしまう。そこで、緊急避難として、体の一部が、その毒素を抱え込む。いわば毒素が外に漏れないように包み込んだ″ゴミ袋″それがガンだ……というのだ。

体液、血液を腐敗させる毒素を、臓器や組織の一部が、引き受け、生命の存続をはかる……。当然、ありうる生命メカニズムであろう。これこそが、ヒポクラテスの唱えたホメオスタシス(生命恒常性)、自然治癒力の第一ステップ。
誤った食事や、汚染物質など体を汚染したり、代謝を狂わせる毒素を断てば、〝ゴミ袋〟の存在理由はなくなり、次第にゆっくりと〝ゴミ袋〟は消えて行くことになる。これがガンの自然退縮であろう。

こうなると 「ガンと戦う」 という発想自体が、おかしい……といえる。
ガンは生体に備わった防衛機能なのだ。ガン(〝ゴミ袋〟)ができなければ、週日を待たずして敗血症で落命するところを二年、三年……と生き長らえることができるのだ。
大自然(神) が与えてくれた延命機能なのだ。
そう思えば 「ありがたい……」と感謝の気持ちも沸いて来る。また、この深い感謝の気持ちがホメオスタシス(自然治癒力)を高め〝ゴミ袋〟も消滅させていくのだ。


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症状対応(部分最適)から、すてきに活ききる(全体最適)アプローチへ