①糖質の選択、つまり

  「質の良い糖質」=「野菜・果物」と

  「質の悪い糖質」=「小麦粉・砂糖・白米」を区別して考える

 

  ★控えるのは、質の悪い糖質=最大の発がん物質

 

 

②卵2~3個+チーズ2~3個+肉80~100g+魚介類80~100g+納豆1パック

  これくらいが平均的日本人女性のたんぱく質摂取の目安

 

  ★胃腸の働きが悪い方は、ボーン・ブロスを中心に少量のたんぱく質

   摂取から始める

 

 

③エネルギー不足にならないように、一時的な「ケトン体アップ」として利用。 

 基本は、長鎖脂肪酸分解して「ケトン体」

 

  ★調理油として、「バター」「ラード」「牛脂」「ココナッツオイル」は、四天王

 

 

④水溶性食物繊維は、腸内細菌のための大切な餌

 

⑤筋トレは逆効果、無理せず一日7000歩~から始めよう

 

⑥ストレスは、高インスリン状態の元 

 良質の睡眠が、脂肪酸代謝を活発にさせる

 

 

★間食を自然に止めることができ、小麦粉依存からの脱却がケトジェニックライフへの第一歩

 

★メインのエネルギー源を、糖質から脂質へシフト

 

★低インスリン状態を意識し、糖質、たんぱく質を「いつ・なにを・どれだけを・どのように・たべるか」を考える。

 

★ケト適応できているか、常にチェック

 

★内臓肥満をなくし、インスリン抵抗性を改善すれば完成

 

170610



ケト適応・ケトン体を目指せ        SUZUKINAIKAC


①糖質制限 => ②ケトジェニック => ③間欠的ファステング 
=> ④糖質選択、そして本物の食材を摂る

 

ヒトのエネルギー源を糖質代謝中心から脂質代謝中心に変える過程のことを、ケト適応といいます。

いったんケト適応すれば、身体能力や脳の機能の向上、疲れにくく、回復も早くなり、さら情緒の面でも安定するなど精神的な効果も高く、日常生活において素晴らしいメリットがあります。

 

また、糖尿病、メタボリック症候群、肥満をはじめとする様々な疾患が糖質代謝に偏り、脂質がエネルギー源としてほとんど使われていないことを原因とした代謝異常であることが、その治療効果からもはっきりしています。

さらに、癌の治療においてケト適応状態になることは、治療可能範囲を拡大するうえで不可欠であると思われます。

それは、癌がまさに糖質代謝中心であるからです。

 

糖質制限の効果の本質も、このケト適応状態にあります。

体重の減小などはむしろケト適応する過程でおこる副作用のようなものですが、痩せたい人にとってはむしろ好都合であるというだけです。

 

いったんケト適応状態に入れば食欲は完全にコントロールされますので、体重のコントロールはとても楽になります。

多くの方が、糖質制限をしているつも…りでもなかなか痩せられないのは、ケト適応に関しての理解が不十分で、そこにいたっていないためだということに気が付きました。

 

それで、このケト適応についてわかったことを紹介したいと思います。

また今流行中のロカボ(穏やかな糖質制限)ではケト適応することはできません。

(ケトン体を出さないレベルの糖質制限ですから当然ですが)

ロカボの効果は単に糖質の量を減らすことによっておこる量的な効果であり、ケト適応とは質的な変化をもたらすもので大きく違います。

(いったん、ケト適応状態を経験したのち、徐々に糖質量をふやすという選択は個人次第であり、問題ありません)

 

ケト適応する過程は段階をえておこなわれます。

糖質を厳しく制限すると血中ケトンが高いいわゆる生理的なケトーシスと呼ばれる状態になり、これが最初の段階ですがこのケトーシスの状態とケト適応の状態をはっきり区別する必要があります。

 

ケト適応には2つの段階があります。

ケトン食開始数日が最もきつい時期です。

糖質代謝中心の悪循環サイクルを断つために、グリコーゲンの貯蔵は少なくなっていくにもかかわらず、糖質をとることを避けなければなりません。

脂肪の代謝はまだ最適化されておらず、ケトン体の産生もまだそれほど増えません。

 

グリコーゲン1gに対して3,4gの水分が貯蔵のために必要なので、グリコーゲンの減少に伴ってこの時期およそ2㎏もの水がなくなります。

またインスリンは腎臓からのナトリウムの排泄をおさえることで体に水をためこみやすくさせますが、インスリンレベルの低下は余分な水分を抜けやすくさせます。

したがって、この初期の時期の体重減少はこの2つの効果によるものですから、単に水が減っただけだ(脂肪が燃えたわけではない)という批判はよく聞かれます。

これはそのとうりなのですが、そのあとは違います。 

 

グリコーゲンが枯渇すると、脂肪が分解され肝臓でケトン体が産生され尿中にも出てきます。

これは測ることができますから、十分糖質が制限できているか知ることができます。

これがケト適応における2段階目の始まりとなります。

 

ケトン体はエネルギー源として利用できるようになっていきますが、まだ安定した適応レベルにはなっていません。

ケトン体の利用に関しては、筋肉と脳において興味深い相互作用があります。

ケトン体がまだ少ないうちは筋肉は直接エネルギー源として使いますが、増えるにしたがって使う量は少なくなり、代わりに脂肪を燃料とするようになります。

一方で脳は、ケトン体の血中濃度の増加に比例してケトン体を使うようになります。

このことはつまりケトン体のレベルがある閾値を超えると脳への供給が急に増えることを意味します。

 

この時点で脳はケトン体に頼ることができるようになり、それはもはや燃料の欠乏の影響がなくなることを意味するので、精神的な機能を維持するために一日中、頻回に食事をする必要はなくなります。

筋肉の方は今や事実上、限りないエネルギー源となる脂肪に頼るようになります。

これは特にアスリートにとって価値があることです。

 

このケト適応の最初または二つ目の段階でおこっていることを理解すれば、多くの批判的な研究(体重の減少は水が抜けただけ、精神的、身体的機能を悪化させる)が炭水化物を制限した初期の段階、またはケト適応が完成する前の段階のいわば初期費用に対してのもので、その後の長期にわたる利点に関してのものではないことがよくわかると思います。

 

より早くより苦痛なくケト適応するにはどうしたらよいか

以上のことから、ケト適応において最も困難な時期は最初の段階です。

グルコースを少ししか利用できなくなっていくのに、脂肪やケトン体の代謝はまだ効率的ではない状態だからです。

この時期効果的なのは、食事で脂肪をしっかりとることです。

食事由来の脂肪が重要な脂肪酸と栄養源の元となります。

ケト適応の期間、しっかりと脂肪を食べることがエネルギー供給を可能にします。

 

二つ目の困難はナトリウムの排出に伴う水分の不足です。

これが疲労感や脱力、頭痛などの原因となりえます。

塩分は一日5gはしっかり取ること。

またカリウムやマグネシウムも筋肉がやせたり、こむら返りを起こすのを防ぐためにしっかり取る必要があります。

これらのミネラルは肉の中に豊富ですが、肉を調理すると煮汁に容易に出ていくのでこれをとってスープとしてとるとよいようです。

 

最後に低糖質の食事を続けなければなりません。

最も悪いシナリオは2,3日おきに糖質をとってしまい、ふりだしに戻ることを繰り返してしまうことです。

非常に低糖質な食事を少なくとも十分にケトン体が産生されるようになるまでは継続的に続けなければなりません。

これには4,5日かかります。

そしてその後も代謝の変化はすくなくとも2週間かそれ以上続きます。

完全なケト適応の経験をするには、一か月ははぼゼロレベルの糖質制限が必要とされています。

 

以上はThe Ketogenic Diet For Health というサイトからの引用です。興味ある人や疑問のある方は直接調べてみてください。

 

初期の体重減少ののち、適糖になってそこから体重が落ちないという方は、もう一回厳密にやってみる必要があるかもしれません。

多くの人は中断を繰り返しながらも、それなりの適応はされていくようです。

質的な変化であるという意味は、いったん完全適応の状態を経験すれば、じつはそれは脂肪転換酵素の増加を意味しており、今度は逆に糖質を一時的にとっても、比較的早く脂肪燃焼モードに戻ることができるようになるということです。

 

一日当たりの糖質量が50g以下というのがケトーシスのための目安ですが、7,80gでも完全なケトーシス状態で脂肪を燃やすことができる人もいれば、インスリン抵抗性があったり、2型糖尿病であったりする場合3,40g以下にする必要があるなど個人差があります。

そのため、ケト適応するための指標として血中ケトン濃度を測定することは、大きな意義があります。体重減少を目的とした場合の最適なレベルは、朝の空腹時で以下のようになります。 

 

 ・0.5 mmol/L以下はケトーシスとは言えないレベル

 ・0.5-1.5 mmol/L は程よいレベル

 ・1.5-3 mmol/L が体重減少に関しては最適レベル

  3mmol/L 以上はあまり必要ありません。

高すぎるのは十分な食事をとっていないときや、1型糖尿病の時におこります。 

 

血中ケトンレベルが0.3以上になるとグレリンという飢餓感をおこすホルモンの上昇をおさえるようになります。

自分の経験的にも食事をとっていなくても1以上では空腹感はあるものの、飢餓感はなくなります。

 

バターコーヒーやココナッツオイルをとることなどは血中ケトン値を一時的に上昇させますので、ダイエット初期でまだケトンの上昇の少ない時期、飢餓感をおさえ、糖質への渇望感を乗り越えるためにもうまく利用することは良いと思います。

 

インスリン抵抗性とは体の細胞が正常なインスリンのレベルに反応せず、筋や肝、脂肪細胞が血流からグルコースを吸収することが難しくなること。

これを補うため、体はよりインスリンの量を増やします。

それによって初期には血中のグルコースレベルは正常に保たれるが、次第に血糖値が上昇し、前糖尿病状態からメタボリック症候群、さらには2型糖尿病をはじめとする代謝異常の病的状態をひきおこすことである。

 

低糖質な食事は長期的にはこのインスリン抵抗性を改善させることができます。

しかしながら低糖質な食事に適応すると(以前の記事、ケト適応)脳は75%までをケトン体を利用するようになりますが、残りはいぜんとしてグルコースを使うため、そのグルコースは糖新生で肝により作られ、筋は脳にグルコースを優先して回すため脂肪酸を優先するようになり、グルコースの取り込みと利用をひかえることになる。

つまり糖を取り込むGLUT 受容体は筋肉レベルで抑制されています。 

 

このため朝の空腹状態の血糖値がたかめとなり、急に糖質を含む食事をとったときは急激な血糖値の上昇がおこりやすくなる。

この時、いわゆる糖質酔い(頭痛、不快感)といわれる症状も起こりやすい。

このケト適応下で糖負荷テストをすれば血糖は軽く200を超えてしまいます。

このことから、低糖質な食事がインスリン抵抗性を悪化させ、糖尿病をあらたに発症させるかのような批判の論文が多数存在しています。

 

しかし、この低糖質に適応した状態での糖負荷テストの結果は、最初に述べた病的状態でのインスリン抵抗性によるものとは質的にことなる生理的なグルコース節約機構の結果であり、有害なものではありません。

 

また、この状態は、一日当たり100から150gの炭水化物をとれば数日で元に戻ります。

妊娠時などにどうしても糖負荷テストを受けなければならない場合は、このことに十分注意して受けなければ正確な結果が得られません。

 

脂肪代謝を中心とした低糖質の食事を続けることはさまざまなメリットがあります。

 

 


①糖質制限 => ②ケトジェニック => ③間欠的ファステング => ④糖質選択、そして本物の食材を摂る

 

 

◇脂肪を燃やせ! 断糖の目的は再起動 

脂肪に頼ることを身体に教えれば、炭水化物の燃焼は減って、炭水化物を無性に欲しがることもなくなる。

ただし、ここでごまかしはきかない。

身体は脂肪が大好きだ。

我々の器官はその宝物を燃やすよりもそのままためこんでおきたいため、ほかに燃やせるものがあると感づいたら、そちらを先に使い、残りをさらなる脂肪に変える。

 

糖を燃やすサイクルから解放されるためには、糖への依存を即座にきっぱりやめるしかなかった。

一日中いくらでも食べ続けていいが、それは肉、魚、アボガド、野菜、ナッツ類に限られる。

豆はだめ、果物もだめ、穀物類もだめ、大豆もだめ、ワインも、ビールもだめ、サワークリームや本物のチーズといった全脂乳製品ならいい、低脂肪牛乳はなしだ。

 

ひとたび腹を再起動すれば、われわれが依存するようになった偽物ではなく、ずっと狩猟し採集してきた食料を欲しがるようになる。

デンプンのサイクルから脱出し、体が自然な代謝に戻ったら、我慢できない空腹や午後の低血糖や真夜中の間食から解放されるのだ。

 

たった一つの大雑把なルールを守りさえすれば、14日しかかからない。

高血糖の食べ物は口にしないこと。

 

2週間後には血糖値点からいってまっさらな状態になっていて、砂糖による急上昇からさらなる急上昇へとつづく悪循環は断たれているはずだ。

そしてテストが終わったら、精製炭水化物をすこしづつ食事に戻していって、どうなるか様子を見る。

パン一切れ食べて、もし変化がなければ大丈夫。

でも膨満感があったり、けだるくなったり、眠くなったりしたら体が効果的に代謝するにはデンプンが多すぎたということだ。

 

 

◇ケトンモード

飢餓感があるうちは痩せられない。

ケトンモードに入れば飢餓感はなくなる。

空腹感を楽しめる。食事は痩せすぎないように、筋肉が落ちないように食べる。

カロリー制限のダイエットは辛い山登り。

油断すれば、すぐずるずるともとに落ちてしまう。

ケトンモードでは体重を落としたければ、山を下るようなもの。

ブレーキ踏みながらゆっくり行きたいとこまで下りればいい。

でも調子に乗ってスピードの出しすぎと、下り過ぎには注意しましょう。

 

 

◇低インスリン状態

結局のところ、ケトン体とは食べない時間に利用する人間のエネルギー源です。

低インスリン状態が必要になります。

食事をするとインスリンがでますので、糖質を利用するモードとなります。

糖質を利用するモードではかなずしも血糖が高い状態とは限りません。

 

常にインスリンレベルが高い状態が続くとインスリン抵抗性という病理状態となります。

だから、この状態を改善させるための間欠的ファステングが必要になるわけです。

 

普段から糖質モードの人は寝ている間ぐらいしか、ケトンモードになれませんので、脂質代謝機能が落ちてしまっています。

この脂質代謝機能を鍛えることがケト適応です。

 

ケト適応すると今度は糖質代謝機能が落ちます。

ケト適応にはある程度時間がかかりますので急には無理ですが、いったん適応状態になると運動選手にとっては非常にパフォーマンスが上がります。

そうでなくてもやりたいことがたくさんある人にとって、とても人生が楽しくなします。

 

とにかくこのケトンモードは活動するのに適しています。

食べなきゃ運動できないのは脂質代謝機能が衰えているからと思ってください。

ミトコンドリアは糖質も脂質もエネルギー源にできますが、同時に利用することは苦手のようです。

 

 

◇グリコーゲン

グリコーゲンは筋肉と肝臓に貯蔵されています。

肝臓のグリコーゲンは血糖値が下がると分解して使われるため、血糖を維持する目的で蓄えられています。

筋肉のグリコーゲンは血糖を上げるためには使うことはできません。

 

グリコーゲンの量は筋肉量にもよりますが筋肉の方が多く、肝臓の3,4倍蓄えられます。

ファステング状態では肝臓のグリコーゲンは空っぽですが、すでに安定した脂肪からの糖新生が行われ血糖を維持しています。

筋肉のグリコーゲンはしっかり蓄えられたままです。

 

通常はマラソンなどの長時間の運動により肝臓のグリコーゲンが枯渇すると、血糖を上げられなくなり、いわゆるハンガーノックをおこします。

このとき筋肉のグリコーゲンが残っていても使うことはできません。

それを防ぐため、糖質を過度に運動中に補給をすると今度はインスリンの働きで脂肪の燃焼の妨げとなります。

補給の仕方がとても重要となります。

 

ファステング状態からの運動では、初めから血糖の維持に肝臓のグリコーゲンにたよっていませんし、筋肉のグリコーゲンは使えます。

エネルギー源は、はじめから脂肪燃焼モードです。…

大まかで正確ではありませんが、これがファステング状態が運動に適している理由と推測しています。

ただし、いきなりやってもできません。

時間をかけてケト適応してから可能となります。

 

 

◇糖質中毒からの離脱

インスリン抵抗性の治療において、まず、最初に糖質制限つまり断糖は糖質中毒からの離脱のために絶対に必要です。

この時期は、肉の過食も、糖質制限スイーツも有効な手段だと思います。

 

ただし、ある程度糖質中毒であったことがはっきりわかるぐらい自覚症状の改善があり、さらに体重の減少が一旦落ち着いてしまった段階では、糖質中毒に戻るリスクを少なくするために、糖質選択にきりかえて、質の良い食材をしっかりととり、食事の間隔をあけることで、栄養の質と吸収力を改善させることに重点を移した方がよいと思います。

 

これでさらにケトン体を利用する時間も増えますから生活の質、活動の質も向上していくと思います。

 

いろいろな方法はありますから、その人に合ったやり方でよいと思いますが、同じやり方にこだわる必要もありません。